令和からのサラリーマン大家日記

不動産賃貸業・投資・読書について気ままに語ります。

船舶と建物の話。

こんにちは。

私は船乗りでは無いのですが、

油や貨物等を運ぶ船舶(商船)に関わる仕事をしています。

 

 

そんな私が賃貸用収益アパートを購入した際に気付いたのですが、

オーナーチェンジや管理会社などのWordが、

船舶のそれと大変似ています。

 

「大家さん」は「船主」ですが、

「管理会社」は同じ「管理会社」

「オーナーチェンジ」は「オーナーチェンジ」になります。

ちなみに「入居者」は「傭船者」になるでしょうか。

 

調べれば、

国内において船舶登記に関する法律では不動産に準じた取り扱いがされるとの事。

20トン以上の船舶には抵当権を設定できたり、

船舶の貸付によるリース料は不動産所得になるそうです。

 

ここで「不動産」としてみる権利関係などは、

いわゆる建物も船舶も非常に似ているのですが、

船舶の場合は「船級協会」というプレーヤーが絡む時があります。

 

国際航海する船舶の場合は、軍艦や客船でない限りは

必ずこの船級協会の検査を受けて合格していなければなりません。

車は3年で車検を通す必要がありますが、

船舶は毎年船級協会の検査を受けます。

 

しかも、およそ2年と半年に1回は修繕ドックに入って、

船底やプロペラや舵の状態を確認したり、

船体のあらゆる区画(貨物タンクや水タンク等)の内部検査をする必要があるなど、

船主に対して多大なコストがかかってきます。

 

投資用アパートを探す時、

バイヤーは必ず現地を確認し、

建物の状態をチェックすると思います。

しかしながら、専門的な方のインスペクションは、必ずしも要求されません。

 

私が購入したアパートは築古でしたし、

建物の状態の良し悪しも、素人には簡単にわかるものでも無いと思います。

人が住んでいれば尚更、

建物内の状態もよく分からずに購入の決断を迫られる事もあるでしょう。

問題無いと思って物件を購入したら、

実は雨漏りだらけだったとか、

シロアリ被害が想像以上だったという事だって無い話ではありません。

 

船舶だったら、

まず間違いなく第三者機関(船級協会)の発行した証書がありますので、

購入した船の鉄板が実は腐ってて、

買ってすぐに貨物と一緒に沈んでしまうという悲劇はあまり考えられません。

何故ならすぐ沈むような船はこの船級協会が証書を発行しないからです。

 

ちなみに、

鋼製の船舶の寿命は一般的に20年から25年でデザインされており、

(25年に一度くるかどうかの大波に耐えれるかどうかが基準)

木造の法廷耐用年数22年と近いです。

一般的には木造の建築物でもしっかりメンテナンスをすれば、

それこそ100年を超えるような物件もあるかと思います。

 

しかし、船舶で25歳というともうスクラップ寸前です。

なぜなら船舶は航海スタートから錆びとの戦いが始まり、

確実にその鉄板は衰耗していく運命にあるからです。

 

やはり、建物と船舶はその使用環境にも大きな違いがあり、

当然ですが安全に対する考え方等も大きく異なるんだと思います。

 

とりとめも無い話ですが、

最後までお読み頂きありがとうございました!