令和からのサラリーマン大家日記

不動産賃貸業・投資・読書について気ままに語ります。

幸福の資本論

橘玲著・幸福の資本論を読了しました。

 

あまりにも有名な書籍だと思うので、

内容の紹介は割愛します。今回は読書感想文です。

 

私はサラリーマンですので、その内容は非常に共感できる部分が多かった。

会社ではどんな部署に配属されても、

そこで求められる仕事を、平均点以上でこなし、

そこで得た知見を、次の異動先でも発揮し、

より幅広い視点で課せられたタスクをこなせるようになる、

そんなハイブリッドな仕事ができるジェネラリストを目指していました。

 

しかし一方で、

もし転職すれば、私のスキルなんてとても役に立ちそうに無いな、

と感じてしまう事もあり、

この本は、そんな私のモヤモヤが見事に言語化されていました。

 

書いてある内容の一つ一つは、

「言われてみれば確かに。」

と改めて思わされる事(つまり既知の事実)ばかりですが、

そういった事象に新しい角度から光をあて、

取り出した本質を体系的に組み立て議論が展開されます。

「政治空間」や「貨幣空間」。

例えばこの言葉だけではピンとこないですよね。

 

昨日まで生きてきた同じ世界なのに、

一気にモノの見え方が変わる、そんな素晴らしい体験ができました。

 

最後に著者は、

金融資産、社会資本、人的資本

その全てを同時に手にすることは難しいと述べており、一方で

「幸福な人生の最適ポートフォリオ」が紹介され、読者を救っています。

 

著者の天才的思考をトレースできる、読書の醍醐味を味わえる一冊でした。